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2012年5月21日月曜日

音読日めくり展について(会場の張り紙用文言)

私が音読療法を体系化したのは、そう遠い過去ではありません。
 もともと現代朗読というものをとおして共感的コミュニティでの表現活動をおこなっていました。2011年3月11日をきっかけに心身の不調を訴える人が急増し、私はメンタルケアのボランティア活動を始めました。自分の声や呼吸を使うことがメンタルケアの役に立つことは、すでにはっきりとわかっていたからです。
 臨床心理士やセラピストなど何人かの専門家が私のやっている音読の方法を見て「これはいい」といってくれるのを聞いて、私は音読療法を体系化することにしました。
 以来、まとまった数のボイスセラピストと呼ばれる人たちがすでに誕生しています。
 ボイスセラピストを育成するだけでなく、一般の方にも広く役立ててもらいたく、私はブログで「音読日めくり」という記事の連載を始めました。これが今年の2月13日のことです。

「日めくり」には、文学作品や唱歌の歌詞など、読んでいて気持ちがよかったり楽しくなったり興味を引かれたりする文章を短く掲載しています。また、音読療法についてのワンポイントアドバイスや私の所感を、これも短く掲載しています。
 文章だけではなんとなく寂しく感じたので、「日めくり」にはスケッチも添えることにしました。
 最初は木々の葉っぱのスケッチでしたが、やがて草花のスケッチや、お菓子、瓶など、身のまわりの品物のスケッチも加わるようになりました。
 どれもとても小さなスケッチです。なにしろ毎日描くわけですから、なかなか大作には手が回りません。
 いまのところ、ただの一日も欠けることなく、毎日続いています。「日めくり」ですから、366日つづけたいと思っています。しかし、これも読んでくれ、見てくれる人がいるからつづけられることです。たくさんの人にはげまされてつづいています。

 今回、音倉でスケッチの一部を展示できることになりました。スケッチはブログでも見ることができますが、原画をそのように展示して皆さんに見ていただけるのはとてもうれしいことです。
 一点一点、毎日違った気分で描いています。ゆっくりご覧いただければ幸いです。