2012年8月17日金曜日

現時点でのタスクを「やりたいこと」として全部書きだす

手帳を重たいフランクリン・プランナーにもどして約2か月がたった。
知らない人のために解説しておくと、フランクリン・プランナーというのはようするにシステム手帳なのだが、有名なファイロファックスやノックスブレインなど一般的なものとはサイズが微妙にちがう。
たとえば私が使っているコンパクトサイズは、バイブルサイズに近いが、ページの幅が微妙に広い。
この広さが意外に使いやすかったりする。

それだけではなくて、フランクリン・プランナーは独自のライフハックの考え方を提供していて、本も出ているし、セミナーもたくさん開催している。
私はそんなものには出たことはないが、本は読んだことがある。
もっとも、私は本のとおりに使っているのではなく、自分が長年使いこんできたオリジナルな使い方をしていて、いまのところうまくいっている。

フランクリンにはコンパクトサイズのほかに、ポケットとクラシックというサイズがある。
私にはポケットは小さすぎるし、クラシックは大きすぎる。
私のまわりであまり使っている人を見たことがないのだが、最近、音読療法の銀座教室のオペレーションをやってくれている菜穂子さんが使っているのを見て、親近感がわくと同時に、自分もなんとなく励まされてせっせと使っている。


いま私が取りくんでいる「自分プロジェクト」をひとつ紹介したい。
システム手帳を使っている人は、やらなければいけないことが入ってきたり思いついたりすると「TODO」欄にどんどん書きこんでいくだろう。
それは処理されないままだとどんどんたまっていって、膨大なリストになってしまう。
そうならないようにせっせと片付けてチェックをいれたり、消したりするのだが、TODOリストが長くなってくるとなんとなくプレッシャーを覚えはじめる。
それを見るだけで気が重くなって、かえって仕事が進まなくなったりする。

私にもそんな経験があるので、TODOリストの扱い方に工夫をするようになった。
まず、やらなければならないこと、やりたいことをすべてTODOリストに書きだしてしまう。
小さなことも大きなことも、すべて、思いつくかぎり、リストに上から順に書きくわえていく。
順番はどうでもいい。
重要度もこの時点ではかんがえない。
ただ順番にリストを書きくわえていくだけだ。

これだけだとこのリストはただ「ながめるだけで気が重くなるリスト」にすぎない。
ここからがひと工夫。
人がなにかをしたい/しなければならないと思うとき、そこには必ず満たしたいニーズがある。
たとえば、
「いらない戸棚を粗大ゴミとして出す」
という項目があったとする。

粗大ゴミのシールをもらってきて、指定日に所定の場所に出すわけだが、かなり面倒な作業だ。
しかし、この作業は自分のなんのニーズを満たすのだろうか。
生活の快適さのニーズ?
生活空間の確保のニーズ?
秩序のニーズ?

自分のニーズを見つけたら、それをリストの項目の横に書きくわえる。
そうやって片っ端からニーズを書きくわえていき、ニーズ付きのTODOリストを完成させる。

完成したら面倒でも、それを一個ずつ別のベージまたはリストに転記する。
上の例だと、
「快適さと秩序のニーズのためにいらない戸棚を粗大ゴミとして出す」
というふうに。
するとこのリストは「やらなければならないことリスト」から「やりたいことリスト」へと変わる。

このリストをながめると、さて今日は自分のどんなニーズを満たせるかな、と積極的な気持ちになれて、TODOリストを片付けるのが楽しくなる。
実に簡単で、まるで子どもだましのようだが、嘘だと思うなら一度試してみるといい。